先進国の中で世界一「最低賃金」が低いこの日本で若者はどう生き抜くか?
【米国】最低賃金が時給15ドル(約1600円)に…ワシントンDCで最低賃金引き上げ法案を承認 7月1日施行
- ワシントンDCは7日、時給15ドルへの最低賃金引き上げ法案を承認する決定を下した。
これにより、ワシントンDC内では全ての職で、最低賃金が原稿の11.50ドルから15ドルに引き上げられることとなる。
施行は7月1日からとなる予定。
時給15ドルへの最低賃金を引き上げる問題は、近年になり米国の各州や自治体で真剣に討議されてきたものとなるが、
実施に時給15ドルへの最低賃金引き上げ法案を決定した州や自治体はまだ多くはないのが実情となる。
こうした動きに対して最低賃金で多数の労働者を雇用しているファーストフード業界では、
最低賃金が時給15ドルに引き上げられた場合には、雇用を削減し、
ロボットで置換すると対抗措置を表明するところもでている。
ただし、時給15ドルへの最低賃金を引き上げる問題に関しては、
共和党の大統領候補となるドナルド・トランプ氏も理解を示す発言を行うなど、
民主党の政治家だけなく、共和党の政治家の間にあっても引き上げ容認派が増えてきている。
http://business.newsln.jp/news/201606080301470000.html
アメリカは州によって決められている最低賃金の額が違いますが、ワシントンDCでの最低時給は15ドル(日本円にして約1605円 ※ドル円1ドル=107円換算)まで増えることが決定。
向こうはチップの文化もあるので人によってはこれ以上に月の収入がある人も・・・。
アメリカはこの20年でGDPが1.3倍に伸び、それとともに平均給与もちゃんと1.3倍に増えている。
リーマンショック直後の最悪な時期でこそ、一時期実質賃金は下がったものの、その後はちゃんと右肩上がり。
2008年9月の実質賃金を100とすると2014年には107に達しました。逆に日本はここ4年連続で実質賃金ベースがマイナス。2008年と比較して2014年の実質賃金は97→95に低下している。
先進国の中で世界一「最低賃金」が低い国、日本
【米国】最低賃金が時給15ドル(約1600円)に…ワシントンDCで最低賃金引き上げ法案を承認 7月1日施行
- 各国の一時間あたりの最低賃金 平均賃金
最低賃金 693円 平均 801円 ◆ 日本
最低賃金 1312円 平均 1562円 ◆ フランス
最低賃金 1176円 平均 1414円 ◆ オランダ
最低賃金 1245円 平均 1483円 ◆ ベルギー
最低賃金 1160円 平均 1382円 ◆ ドイツ
最低賃金 1245円 平均 1350円 ◆ イギリス (2020年までに1728円に)
最低賃金 1382円 平均 1407円 ◆ アイルランド
最低賃金 1534円 平均 1909円 ◆ オーストラリア
最低賃金 1180円 平均 1500円 ◆ ニュージーランド
最低賃金 1312円 平均 1648円 ◆ モナコ
最低賃金 1329円 平均 1583円 ◆ サンマリノ
最低賃金 1518円 平均 1808円 ◆ ルクセンブルク
最低賃金 1917円 ◆ デンマーク
最低賃金 1130円 ◆ カナダ
最低賃金 1072円 ◆ アメリカ NY (2018年から 1850円)
最低賃金 1287円 ◆ アメリカ ワシントンDC (2020年から 1850円)
最低賃金 1348円 ◆ アメリカ シアトル (2017年から 1850円)
最低賃金 1502円 ◆ アメリカ カリフォルニア州
2016年現在、日本の平均賃金は約801円。最低賃金では693円と先進国の中でも半分程度の金額しかない。
仕事量の質や責任は正社員並みに求められるのに、平均賃金は先進国の中でも1番低い水準。
さすが世界でもトップクラスの経済大国である。
日銀の異次元金融緩和による円の価値低下
おまけに日本は日本銀行の金融緩和により通貨の価値が下落。ここ5年で確か40%近く日本円の価値が低下している。
今や日本は東南アジアと肩を並べる給与水準で、先進各国から見たら物価の安い国である。日本の物価が高かったのはバブル経済がはじける25年以上前の話、世界各国がこの25年で物価が1.5倍になったのに日本だけ横ばい、ものすごく異常な事態である。
今や衰退国のオワコン日本
昔は世界第2位の経済大国だったかもしれないがそれは随分と前の話になる。
正社員の平均給与もこの20年上がるどころか右肩下がり、おまけに非正規雇用率が40%こえ。
リーマンショックや東日本大震災直後の景気後退は仕方がないが、人員削減により労働者への負担は増したが給与は増えるどころか下がる一方。
小泉政権下の2002年~2007年頃のいざなみ景気をこえると言われた好景気の時期でも給料は横ばいで、金融危機がくると下がるの繰り返し。
ここ2~3年は一見給与水準が回復傾向にあるが単なる子供騙しで、通貨下落よるインフレと税金、社会保障費の増額で実質賃金ベースではマイナスなのである。
日本衰退の原因は国民にもある
政府や日銀の経済対策の失敗だけに批判が行きがちだが、日本の衰退の原因は国民にもある。
「安いものだけを追い求め商品やサービスに適正な対価を払おうとしない」
企業が努力しリスクやを負って製作した商品に国民がちゃんとお金を払おうとしない。そんな馬鹿らしい国に企業が投資すると思うか?
総務省が2016年5月に発表した「2015年家計調査」では、日本の1世帯当たりの平均貯蓄金額は1805万円。
年齢別に見ると
・29歳以下が255万円
・30~39歳が666万円
・40~49歳が1024万円
・50~59歳が1751万円
・60~69歳が2402万円
・70歳以上が2389万円
今や日本では若年層の非正規雇用率が30%をこえ、正社員でも生涯賃金は団塊の世代の半分の2億円程度にしかならない。
平均貯蓄金額が255~666万円しかない層が平均貯蓄金額2000万円ごえの老害連中のために社会保障費等で搾取されているのである。(素晴らしい国、日本!)
日本の個人の金融資産は25年で1.7倍に
デフレや不景気と言いながら1990年から「個人の金融資産」は1000兆から1700兆円に増えた。プラス700兆円である。
この貯め込んでいるどこかの世代が適正な価格で商品やサービスを購入しようとしないので、今の若者世代は低賃金で働く原因となっている。
余裕綽綽で逃げの世代に対して低賃金で搾取される世代。
インタ―ネットが発達し情報が入手しやすくなった今の日本で、この現実を知っている賢い若者ほど馬鹿らしくて働く気が湧かない→日本の衰退が止まらない悪循環。
そのことに気付いている若者が搾取されない為には、自分で自衛するしかない。
どうせ日本が破綻して円の価値が暴落すれば中級階層以下の人間はもれなく貧乏になる、それならば今の内に若者は自分の好きに自由に生きたほうがいいと私は考えている。
どんなに頑張ろうがこの国の将来は見えている、だからこそ自分の責任で自由に努力したほうが、結果として失敗したとしても充実した人生が送れるはずである。