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ヤマト運輸の年末アルバイト時給2,000円は幻想なのか?

 

ヤマト運輸の年末時給2,000円について

日経新聞Twitterなどで「ヤマト運輸、年末の時給2,000円」と取り上げられていたから、いよいよ日本の労働者も給料が上がり始めたか?と期待して記事を読んだら・・・

 

どうも時給が2,000円になるのは宅急便の配達ドライバーの場合で、しかも運転手が集まりにくいといわれる神奈川県の一部地域限定。

 

調べてみると荷物の仕分けや倉庫作業なんかはフォークリフトの免許を持っていても年末の繁忙期に時給1,000円とか大した金額ではなかった。

 

2017年 ヤマト運輸、年末のアルバイト時給を調べてみた

タウンワークやフロムエーの求人票を見てみても、11月下旬から12月末までの時給は、荷物の仕分けで時給850円から1,200円(深夜)程度。

中には深夜で時給1,400円や皆勤手当で5,000円が付く営業所もあったが、12月のくそ忙しい時期のアルバイトにしてはそこまで良い時給とは思えなかった。

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 ※人手不足と言われる物流業界大手の時給でもこの程度である

 

 郵便局の年末アルバイトの時給

2017年、日本郵政のアルバイト採用情報では、東京都内の郵便局の年賀状仕分けスタッフで時給960円~980円。

ハガキなどの郵便物やゆうパックの配達員で時給1,100円程度。

 

 東京都内の最低賃金が958円(※2017年10月1日より)だから、年賀状の仕分けスタッフは最低賃金とほぼ変わらない金額で募集されている訳である。

 

日本郵政はオーストラリアの物流会社を6,000億円(2017年4月に4,000億円の減損処理をしたので現在の資産価値は2,000億円程度)という無駄に高い金額で買収したが、日本の仕分けアルバイトには最低賃金から+2円の価値しかないと見ているようである。

 

 

 企業の現預金はこの5年で48兆円増の211兆円。株主への配当金は7兆円増の約20兆円に増えたが、労働者の給料(人件費)はこの5年で2兆円しか増えていない。

 

 また、この2兆円の部分も消費税の増税や物価の上昇でほぼ相殺、下手したら実質賃金ベースで消費者の使えるお金に関しては5年前より減ってるのでは?と思うくらい、給料は全く増えてないのである。

 

企業が儲かれば労働者に還元されるトリクルダウンなんてもはや幻想。

 

アベノミクスが始まった当初からこうなることは予期してたけど、普通に働いてるだけじゃ一般人には全然お金が降りてこないね。

 

日本では2020年の東京オリンピックをピークにまた、下り坂を転げ落ちると言われているが、個人はそれを見据えて働いていくしかない。

 

政府は正社員にも副業を認めるよう働きかけているが、その裏にある思惑というのを、労働者は考えて生きていかねばならない。